第4章 気持ち悪い
ベッドから起き上がり机に向かう
机に置いてあるカッターに手が動いた
『……』
カチカチっと刃を出す
一度だけ聞いたことがある
もし、カッターなどで自傷行為をして、気持ちよくなったり、気持ちが楽になったら、やめられなくなる。
つまり、依存してしまう。
と、実際に体験した人がネットに書いてあるのを見た事がある。
それでも、無意識に左腕にカッターが伸びていた
『……っ』
多分今の僕を他人が横から見ていたら、アホらしく見えるだろう。怯えているのに腕にカッターを向けている。
バカバカしくて呆れるだろう。
でも、自傷行為をして気持ちが楽になった人は沢山いると聞く。
もしかしたら、自分もこれをやれば、今までの苦しい気持ち、気持ち悪い感覚、罪悪感……などがこの自傷行為1つで無くなるかもしれない。
そう思うと自然とカッターに力が入る
そして、カッターが動いた
『ぁ、いたっ……』
でも、どこか気持ちが楽になる感覚がした
カッターで腕を切っている時の痛みと同時に何故か気持ちが楽になる感じがした。
何故だろう……
『もっと……はぁ……』
その感覚を求めて、腕を切っていった
するといつの間にか5本も切っていた
そのうちの2本は血が沢山出る程の深さ。
『ぁ、どうしよう。』
取り敢えず、ティッシュで抑えて、クローゼットの中にある救急箱を取る
置いておいて良かったと思った
消毒液、包帯、コットンを取った
コットンに消毒液をつけ、傷口を抑える
『あ!痛いっ……
少し大きな声を出してしまったけど気づかれてはないだろう。
それより、ピリピリしてとても痛かった
その後は、包帯を巻く
『……』
そのまま包帯を見つめていた