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月下香の蛇

第1章 始まりと夜


自分の体を好き勝手されるのはあまり好きではない。
そんな私の事を理解しているのか、無意識なのか、
陸奥守は私の顔をよく見る。
触れながら、食みながら、
私の視線と交わると
何とも言えない嬉しそうな顔をするのだった。

「」
名前を呼びながら、陸奥守の手は私の胸に触れる。
やわやわと握られて、天辺を口に含まれる。
「ンっ」
甘ったるい声を出すのは好きじゃないから
唇を噛み締めて、声を飲み込む。
陸奥守の舌が触れる度、私は唇を噛み締めた。

「唇、傷がつく」
胸から顔を上げた陸奥守は
私の唇を指で撫でる。
それでも私が唇を噛み締めていると口づけを。
何度も触れて、離れて。
唇が触れそうなギリギリの位置で
「声、聞かせてほしい」
囁かれて
「嫌」
そう言い返せば、
陸奥守は苦笑いしながら私の唇を舌でなぞる。

そうしている間にも、陸奥守の手は私の体に触れていて
ゆるりと腰を撫でられると、そのまま下へ。

濡れたソコに気付くと、大層嬉しそうにして
陸奥守はソコへ顔をうずめる。
唇で食まれて、舌で舐められて、なぞられて。
「あッぁん」
私は左手の甲を噛むようにして声を抑える。
それでも漏れる声に、自然と眉間に皺が寄ってしまう。
「」
甘ったるい声で名前を呼ばれて陸奥守を見れば
「もう、ええか?」
彼は彼で精一杯の様だった。

グッと圧迫される感覚と大きな違和感。
無意識に手の甲を噛む力を込めると、
やんわり陸奥守に手を取られて握られた。
「傷がつく」
そう言いながら、長い口づけ。
彼が私に馴染むまで、
わざとそうして時間を作るのだった。

大きな違和感が薄れる頃になると
陸奥守は私の額に唇で触れてから動き始める。
私の良いトコロを確実に触れて、
時折グッと貫こうとしてみたりして。
「む、つッ」
「なんッ?」
最後の一言は言わない。
お願いもおねだりもしない。
それでも、陸奥守は言葉を欲しがる。

陸奥守の動きが速くなる。
私も限界。
彼の頭を胸に抱き込むようにすれば、それが合図のように
陸奥守は私の中で果てた。

私も真っ白な頭に思考が蘇るのを
荒くなった息を整えながら待つのだった。
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