第9章 大阪城攻防戦 ~ 一期一振のキモチ ~ 下
一期一振「それが刀剣男士を媒介に神籬(ヒモロギ)として結界を結ぶことです」
五虎退「ひもろぎ・・ですか?」(キョトン)
鶴丸「“ひ”は神。“もろ”は天降る“木(ぎ)”。本来は巨木に注連縄をして祀るもんだろ?刀剣を神籬に見立てるなんてできるのか?」
一期一振「出来ないことではない・・が、出来る保証も無いという感じでしょうな」
「・・・・」
《一期一振はどこまで知っているんだろう?》
前の私は一切刀剣男士たちに私情や政府の目的を話してこなかった。
だから本当は一期一振にはこんな情報知りえることは出来ない。
堀川がしゃべるとは思えないし、政府にとっても重要が故に知る者も少ない。
そう思って何気なく一期一振を見つめたら、にっこりと優しい笑みを返された。
「~~~~っ///」
盗み見たのがバレるってくっっっっそ恥ずかしいな、オイーーっ!!
しかも顔が良いから、不意打ちにされるとほんと心臓に悪い!
一期一振のことだから間違いなく確信犯だ!
「・・・オホンッ」
控えめに咳をして、心を落ち着かそう。
わたし、あるじ。
とても責任ある立場。
加州「・・・・・」
そんなの様子に加州はこっそり苦笑する。
本当に、うちの主は刀剣男士に甘い。
「・・審神者は知っての通り、時の政府に属する部隊のようなものです。その審神者が管理しているのが刀剣男士。審神者は刀剣男士の収集と育成を最優先事項とし、戦いを行う」
もっと正確にいうと、時の政府から収得可能と許可された刀剣のみ、だ。
「何千、何万といる審神者に固有の空間を与え本丸を管理しているのが管狐であるこんのすけってわけ。審神者の情報も全部こんのすけを通じて時の政府に管理されてるの」
鯰尾「へぇ~!こんのすけってただの可愛らしいマスコットなんだと思ってました!」
「それで間違いはないし、こんのすけ自体とても心強いんだけど・・」
山姥切「・・・内密の話は出来なくなるのか」
「そう。良くも悪くも本丸の出来事はほとんど把握されるの。こんのすけは見張ってるつもりはなくても、こんのすけを管理しているモノによって視られてしまう・・」