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本日も晴天なり【BASARA逆トリップ夢】

第1章 Chapter1【おいでませ、非日常】



それからというもの、私は男性へ必死に敵意がないことをアピールした。

「この世界は貴方がいた世界とは違うかもしれない」とか「私は普通のOLです」とか、とにかく必死に。

はじめは「おーえるとは何ぞ」とか「命乞いか?」と冷めた目をしていた男性だが、次第に私の話に興味を抱いたのかようやく私の喉元から巨大な刃物を下ろしてくれたのだった。



「…………つまり我は別世界からきた可能性が高い、と?」

「そう、だと思います。何か心当たりはありませんか……?」


「……ふむ………………」



直前の行動を振り返っているのか、眉間にシワを寄せて考え込む男性。
それにしても、こんなに眉間にシワが寄っても変わらず綺麗な顔だなんて……羨ましいな…………



「……我は部屋で書物を読んでおった。すると突如視界が歪み、気づけばこの奇妙な屋敷に立ち尽くしていたのだ」

「(漫画とかだと)その歪んだ時にこっちに飛ばされた……とか、ですかね……?」

「にわかに信じがたいが、そのようであるな。ここには我の知らぬものばかりだ。南蛮のものかとも思ったが、それにしては技術が進化しすぎている」



南蛮?はよく分からないけど、男性は現状を理解してくれたようだ。

助かった、本当に。
危うく私の首と胴体がさよならするところだった……って、問題はそこじゃない。



「あの、すみません……一つ、よろしいですか?」

「……何ぞ」

「これから、どうします……?」



そう、「これから男性はどうするのか」だ。
……いや、まさかとは思うけど……ねえ?



「どうするも何も、貴様が我を匿えば良い。特別に貴様を我が駒として使ってやろう」



で す よ ね ! !


さも当然のように言い切った男性に思わず苦笑いになってしまう私。
なんていうか……うん…………女王様タイプなのかな、この人…………。



「貴様、今我に対し失礼なことを考えなかったか?」

「あ、なっ何でもないです!!!!」



ギロッと睨まれると同時に、先程下ろしてくれた巨大な円状の刃物がチャキっと音が鳴る。

またあの殺されるかもしれない状態になるだなんて勘弁してください……!!

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