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本日も晴天なり【BASARA逆トリップ夢】

第4章 Chapter4【賑やかさと食費が割増】


【Side:佐助】


はいはいっと、俺様は猿飛佐助。
旦那が上田城で朝から鍛錬鍛錬って励んでいたんだけど、旦那ってば目眩を起こしたみたいでその場に倒れ込みそうだったんだよねー。
んで、それを受け止めようとした直後、俺様も目眩というか視界がぐにゃあっと歪んで

気づいた時には、見たことも無い場所に旦那と一緒に立ってたってわけ。



「こ、ここは?某達は、上田城にいたはずだが……?」



辺りを警戒しながら周囲を見渡したけど何の成果も無し。
南蛮の物なのか知らないけど、どれもこれも知らない置物ばかりだね。

……敵の仕業なら目的は何だ?
誘拐?いや、そもそも俺様に殺気やら術の気配に気づかせず仕掛けることなんて可能なのか?


ただ、風に乗って微かに感じるこの気は……



「む?この気は、光の婆娑羅ではござらぬか?」

「旦那も気づいた?しかも、これって毛利の旦那じゃない?」

「毛利殿の気!?……つまり、これは毛利殿の仕業っ!?」


「まだ確定したわけじゃないけど、毛利の旦那が一枚噛んーー見つけた」



光の婆娑羅の気が漂う方角へ歩けば、縁側のような場所に横になる毛利の旦那の背中があった。
その隣には女の子が壁にもたれかかって寝ている。

息を殺してその背に近づいたがぐっすり寝ているのか俺様には全く気づいていない。
それどころか毛利の旦那でさえ、その子の膝枕で寝ていて起きる気配がない。
殺気や気配を出していないとはいえ、あの毛利の旦那がだ。

よっぽど警戒を解いているのか、或いは俺様達を油断させる作戦なのか?



「…………」



ざっと見た限り、毛利の旦那もこの子も武器は持っていなかった。
ましてやこの子に至っては「手が綺麗すぎる」。
これでは武器はおろか、水汲みでさえしたことがないだろう。

周囲の南蛮の物らしき奇妙な置物を見るに、どこかの国のお姫様ってとこ?



「ねえ、旦那ーー」



この二人をどうしようか、と旦那の方を見て言おうとした瞬間……旦那はわなわなと俺様を、否この二人を見て震えていて……あっ、これ不味いかも。



「は、は……破廉恥ぃいいいいい!!!!!!」

「ちょ、旦那!!しっかりして!!」



ばたりとその場で倒れ込む旦那、そしてその音で目が覚めたのか動き出す小さな背中。

……とりあえず、適当に脅して吐かせよっか。

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