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とうらぶ 短編たち

第6章 呉藍 巴形薙刀


鏡を覗き込む。
鏡に映る私は少々疲れ気味。
目の下にうっすら隈ができてる。
これは、仕方のない事だ。
最近夜更かししすぎている自覚はある。

別に、無駄に遊び惚けている訳じゃない。
隊の編成とか考えているとあっと言う間に時間が過ぎてしまうから。
一日が24時間と言うのは嘘だと思う。
それくらいに時間が過ぎるのが早い。
それとも、私が手間取りすぎているんだろうか…?

でも、仕事は丁寧にやるべきだと思うし
隊の編成って審神者にとって一番大事な仕事じゃん?
と、自分に言い聞かせてはみたものの
目の下の隈が消えるわけじゃ無し。

今日は日曜日だから、出陣はナシ。
みんな本丸で好きに過ごしている。
出かけたい子は万屋とか行くんだろうけど、
とにかく日曜日は自由に過ごす。
これが、この本丸の決まり。

そんな日曜日。
私も仕事はセーブする日。
何もしないと言い切れないのは、
やっぱり頭の中では色々考えてしまうし、
そうして居ると、机に向かって作業している事が多々あるから。

朝寝坊もしないで、いつもの時間に起きる。
顔を洗って、鏡を覗き込んで、今、
である。

「うーむ」

どれだけ鏡の中の自分を見つめても、唸っても
目の下の隈は消えないし、
お疲れ気味の私の顔が晴れるわけでもない。

自室に戻って、着替えを済ませて。
まだ朝食まで時間があるから、と化粧ポーチを引っ張り出す。
普段も化粧をしていない訳では無いけれども、
薄化粧ではこの隈は隠れないだろう。

部屋の隅に追いやられていた化粧ポーチから
必要な物をガサゴソと取り出して、
朝の澄んだ陽を浴びながら化粧開始。
普段10分で済ませるところを、今日は時間をかけて。
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