第15章 毒には蜂のひと刺し【蜂楽廻】
「あ!プリントありがとね」
回復したらしい蜂楽はボールを頭に乗せて現れた
「どういたしまして」
「僕も杉谷とおしゃべりしたかったな〜」
唇をツンっと突き出してぶーたれる
「お前とは喋ってるでしょ」
「もっと仲良く喋りたいんだよ」
ジッとした視線がいつもより真剣に見られてる気がして目を逸らす
「そういえば!お昼のこと言ったらお弁当杉谷の分も作ってくれたよ!一緒に食べよう?」
「…言うなよ。普通に申し訳ないだろ面倒くさがってるだけなのに」
「いいから!!はい!」
蜂楽の隣に座らされて弁当を広げる
「いただきます!」
「…いただきます」
躊躇しながらもお弁当を開けると彩りを考えられたカラフルなおかず達が目に入る
家とは違う甘い卵焼きも形が整えられたたこさんウィンナーも全部がすごく美味しかった
「また遊びに来てって言ってたよ」
「気が向いたらね。ご馳走様でした。美味しかった。でも明日からは要らないから」
「えぇ〜!」
「ちゃんと自分で持ってくるから、、」
人様に弁当を毎日作ってもらう訳にもいかない。ここは諦めて蜂楽と昼食をとることにする
(なんか上手いこと丸め込まれてる気もするんだよなぁ)
ニコニコと屈託のない笑顔をみせられる
「それなら安心だね!」
満足そうな蜂楽を席に残したまま自分は絵の前に座り直す
「蜂楽はなんでアタシと関わるの。違うクラスとはいえ噂出回ってるでしょ」
今までは気にならなかった視線がやたらと気になって聞かずにいたことを口走る
「杉谷の描く絵が好きだから。それに杉谷のことも好きだし」
当たり前みたいなテンションで蜂楽はこたえた
(なんとなくそうくるだろうな。とは思っていたけど真正面から言われると…てかこうなるだろうから聞かなかったのに何やってんだアタシ。)
「この前とは違う絵だね」
「あぁ。あれはもういいの」
「綺麗な夕焼けだ」
「うん。お気に入りなの」
「ふ〜ん」
(気を使われた…のか?)
蜂楽の考えてることが分からないままチャイムがなり蜂楽はさっさと行ってしまった