第11章 かっこよく思われたくて【上鳴電気】
練習は着々と進み遂に当日
皆とお揃いのTシャツを着てベースを肩にかける
短く深呼吸をして心臓を落ち着かせる
「杉谷!楽しもーぜ!」
「上鳴、そーだね、楽しもう」
背中をバシッと叩かれニカッと笑う上鳴に緊張が解れる
「行くぞお前らァ!!!」
耳郎の歌声がクリアに聞こえる、リズムは体が覚えていて指もスラスラと動く、観客が、エリちゃんが笑っているのが見える
いつまでもここに居たくなるような感覚に心が震える
(ああ、楽しい!!)
「いやぁ、楽しかったね!!」
「うん!ベース弾けてよかったよ」
「杉谷ちゃんカッコよかったよ〜」
「ありがとお茶子、、私楽器寮に置いてくるよ」
「ありがとね!」
「はーい」
ステージが終わり感想も言いつつ後片付けにはいる
私は楽器を移動させるため寮に戻った
(耳郎の常闇の、、ドラムとキーボードは返したしあとは私と上鳴のだけか)
音楽室から借りたドラムとキーボードを返しに行き耳郎と常闇(耳郎の私物)をリビングに運び終えあとは折角だし!と言って張り切って買った上鳴のと私のだけ
「あ、上鳴、、」
バンドマンらしくギターを背負っている上鳴に持って行くと伝えようとしたが足が止まった
「あの〜、ギターカッコよかったです♡体育祭の時からいいなって思ってたんです」
「ほんと?ありがとね〜」
可愛らしい女の子と楽しげに話す上鳴はデレデレしていてとても楽しそうだった
(モテてる。よかったね。)
「私のだけ持って帰ろ」
ステージ脇ににある自分のベースを背負って寮に戻った