第8章 にがくてあまい【爆豪勝己】
寮制度を導入する。という話が両親を交えて行われ、引越しが完了したその日。隣の家のおばぁちゃんが亡くなったと知らされた
私の両親は共働きで兄弟も居なかったのでよく、隣の家のおばぁちゃんが面倒を見てくれていた。
雄英に入ることが決まった時も報告しに行った位だった
整理されてない頭で母の話をきくと、家族葬を望んでいるからと最後の顔も見れないでお別れをした。
皆にそんな表情を見せるわけにもいかず、急遽開催された「部屋王」とゆう大会に作り笑顔で参加した。
皆が寝付いた頃、ベットに入っても寝れなかった私はリビングで1人下を向いていた。
悲しいのに涙も出ない自分に〘薄情者〙とゆう言葉酷く突き刺さる
電気もつけず椅子に座っていたのに暗闇の中、誰かが私の名前を正確に呼ぶ
「杉谷」
声に反応してゆっくり顔を上げると電気がつき目が慣れたところで無表情の爆豪が真っ直ぐ自分をみている
「何しとんだ」
「爆豪こそ、寝たんじゃなかったの」
「…」
爆豪は小さくため息をついてキッチンでかたかたと何かをしているが、見る気もせずさっきあげた顔を、腕で覆い隠し机につっ伏す
「おい」
つんと肘をこずかれそっちを見ると湯気が立ち上ったマグカップが置かれた
「飲めや」
中にはココアが作られていて甘い香りが鼻腔をくすぐった
1口飲むと温かさがじわりと喉からお腹に拡がった
「…っ。」
気づくと涙が零れていた
爆豪はグスグスとなく私に理由を聞くわけでも、慰めるわけでもなく、ただ隣で珈琲を啜っていた
あれから何度もココア作りに挑戦しているが爆豪が作ってくれたココアの味はでなくて、でも聞くのも嫌で、ココア好きが皆の中で認定されてしまっていた