第1章 日常篇。
③
夜10:00-
「あー、あったまる…」
雪乃は、一言呟いて湯船に浸かる。このまま何もなくゆっくりと浸かるはずだった…
-だがしかし。坂田家の風呂は広いため湯気が多く立ち上る。だから、中に誰が入っているのか分からない。だから、悲劇が起きる。
「さーてと、風呂入っかー…ってあれ、?」
其処に居たのは兄弟達だった。
「えーと、…とりあえずすみませんでしたァァ!!」×5。
謝った直後、5人のうち3人(銀時、十四郎、晋助)には風呂桶が命中。もう2人(神威、総悟)は避けたはいいが滑って転倒。まさに阿鼻叫喚状態だった。(其れが起きたのは0.001秒の間だった。)
夜10:30-
「で、風呂桶を投げたのは悪かったとして…いい加減にしてくれないかな?そろそろ、兄だろうが親だろうが殺すよ?」
そう、雪乃は言い放つ。すかさず十四郎が、
「其れ別の漫画。黒●のバ●ケ。」
と突っ込みを入れる。
「とにかく、もう5回目なんだから。神楽ちゃんとお妙さんにバラすから。」
其の笑みは、今までに無いほど冷たく、黒かったという。
夜11:15-
「んじゃ、電気消すぞー。」
銀時が部屋の明かりを消す。自分達の部屋はあるがホラー映画の性か、駄目な大人2人が怖がり全員和室で寝ることになった。当然其の状態で起こったのは雪乃の隣で誰が寝るか、である。其の対決の名前は「チキチキ☆暗闇闇討バトル」という物騒な名前のものであった。
ルールはそのままである。最後まで制限時間の中で暗闇で生き残っていた2人が勝ち、というものであった。
「んじゃ、スタート!!」
其の合図とともに誰かの悲鳴が上がった。其の後は殴り合いの音が聞こえてくるだけ。そしてタイマーがなった。
倒れていたのは兄弟達でもましてや雪乃でもなく、桂だった。
「「「「「「まだ居たのかよ!!」」」」」」
其の言葉でゲームは終わった。