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Invisible world【グレンラガン】

第3章 3部(裏有)




「お前もでっかくなったなあ、」
「そうかな」
「そうだな。ほらここもまた一段と成長してるんじゃねェの?」
またもや唐突に帰って来たカミナ。そのカミナは私の胸元をひょいと覗き込む。

「――!!」
「痛ェ! 引っ叩く事ねェだろうが!」
「うるさい! 殴られなかっただけましと思え!」
耳まで真っ赤になった私に張られた頬を押さえながら、カミナが変わらない笑顔で笑う。
そのあまりの変わらなさに私は違う意味で赤くなった。

七年前と姿は勿論、態度も変わらないカミナ。
でも久しぶりに見るカミナは、なんだか随分と大人っぽくなった。
実際はもう私の方が年上の筈だが、その雰囲気もあってかずっと年上に見える。
初めて出会った時のように私はカミナを見上げた。


(やっぱり…好きだなあ)
変わらないカミナ。私の好きな人。
思わずせりあがって来る感情を慌てて押し込み、カミナに笑顔を向けた。
好き。寂しかった。という想いは一先ず心の奥に押し込んだ。

「ねえカミナ。せっかく帰って来たんだしカミナシティを見て回らない?」
「おう、案内は頼むぜ!」
「うん!」
歩きながら話すのは、やはりシモンの事、ニアの事、この四年間の大グレン団の皆の事。
カミナに話せる事が嬉しくて思わず頬が緩んだ。カミナも笑顔で聞いてくれている。

「そうだ! カミナが居ない間に、ダヤッカとキヨウに赤ちゃんが出来たんだよ!」
「へえ、そりゃあめでてェな」
カミナが歓声を上げた。
「もうすぐ生まれるらしくてダヤッカの落ち着きが無いことと言ったら。キタンもそわそわしてるし」
「キタンの奴もおじさんって事か。似合わねェなァ」
キタンを知る皆全員が思っていた事をカミナも言うので、思わず噴き出した。
じゃあそのうちダヤッカの所に行こうと話をして、歩みを進める。


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