• テキストサイズ

Invisible world【グレンラガン】

第2章 2部




「昼食はどうする?」
講義は昼前に終わり校舎を出るとお日様が真上に来ていた。
眩し日差しに目を細め、隣のギンブレーに聞いてみる。お互い用事が無ければ昼食を一緒に、が最近の行動だった。
「私はこれから新政府に顔を出します。残念ですがここで」
眼鏡を指先で持ち上げながら、ギンブレーが残念そうに言う。
「そっか。最近ずっとギンブレーも忙しそうだもんね。また時間が空いたらお茶飲みに来てよ」
「はい、必ず。さんもたまには新政府に顔を出しに来て下さい。シモンさんがさんを連れて来いと煩いので」
「あはは! 分かったそのうちに、って伝えて」
「伝えます。必ずいらしてくださいよ?」
「うん」

待ち合わせをした公園まで一緒に歩き、そこで解散した。手を振るギンブレーを見送ってから少し伸びをする。
「…さて」
今日はこれから何をしようか。


グラパールが出来てからガンメンは政府回収になり、ガンメンを使用する整備部は事実上無くなってしまった。
これからの整備にはリーロン達科学技術庁の面々が考案した工機で行われる事になる。今後は専門職になるそうだ。
それを機会に自分の今後を考えた私は、訓練生になって操縦士の道も考えたが先述の通り私には適性が無かった。グラパールは私より幼いギミーやダリーの方がよっぽど適性がある。
がっかりもしたが正直ほっとした。あのグラパールを操縦しているといつかの洞窟でのカミナを思い出す。
切ないが大切な思い出だ。訓練という操縦であの時の思い出を薄くしたくは無かった。

だが収穫はあった。この時受けた訓練校での勉強は面白かった。
特にこの地上での復興後の歴史が面白い。叶うならそれ以前も知りたい。これからどうなるのか、未来も知りたい。
カミナシティの外の様子や建物、植物、湖や地層も面白い。
週に一度の講義の日以外は、ガンメンの代わりに手に入れたガンバイクであちこちを見て回っている。あまり遠くに行くことは無かったが、いつかもっと遠くに行って見るのが夢だ。

そう、本当はカミナと一緒に。


/ 145ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp