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Invisible world【グレンラガン】

第3章 3部(裏有)





ニアを迎えにシモンが、大グレン団が、宇宙に行くのだ。


皆が宇宙に行く準備をする為の、ほんの束の間の平和だった。
大グレン団の皆々が準備に追われている。残念ながらグラパール適性の無かった私は留守番組だ。

一緒に行けないのは悔しい。
それでも新政府の地上復興プロジェクトに参加する事になり、その準備に慌しい毎日を過ごしている。



「、ちょっといい?」
「ヨーコ! どうしたの?」
「後で、そうね…会議室にでも来てくれないかな?」
「分かった」

カテドラル・テラとの戦いから一週間ほど過ぎた頃。
地上復興プロジェクトはロシウの計画が完成してからだが、やる事は既に山積みだ。
ロシウは事務室に篭りきりだし、ギンブレーもキノンも寝る暇が無さそうな程くるくると働いている。
大荷物を持ってアーテンの如く右往左往していた私に、ヨーコが「大事な話がある」と言って呼び出されたのはその頃だった。

「…なんだろう?」
大荷物を預けヨーコの待つ会議室に向かう。
忙しさにかまけ思えばヨーコとも再会以来きちんと話をしていない。
話の内容は気に掛かるが、ヨーコと二人で話せると思うと少しだけ嬉しくなる。

「ヨーコ! お待たせ」
会議室の扉を開くと、既にヨーコは椅子に腰掛けていた。目の前のテーブルには分解して手入れをしている銃器類が広げられている。
「私も来たばかりよ」
銃器を横目に覗き込みながら、ヨーコが手を挙げた。
「でも…待たせたんじゃない?」
テーブル上に所狭しと並べられた火器とヨーコを見比べる。
「ああこれ? ごめんごめん、何かしてないと落ち着かなくて」
手入れを終えた銃器類を隅に押しやり、ヨーコが私の方を向いた。

「急に呼び出してごめんね。も仕事忙しそうなのに」
申し訳無さそうに私を見て、それから椅子を勧める。
「大丈夫。忙しいのは私だけじゃないし。それにヨーコ達の方が大変だよ。宇宙に行くなんて…」
勧められた椅子に腰掛けて肩を竦めた。


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