第8章 夏風邪
「……そうなんだ。ありがとう、夏」
そう言って冬華は上半身を起こすと____
ズキンッ
「………痛っ」
「おい、まだ熱が下がってないだろう。寝てろ。」
そう言って夏は私を寝かせた。
「食欲は?」
「んー。正直まだ食べられなさそう。」
「そうか、だが栄養も取らないと治らないからな。これだけでも食べろ。」
そう言って夏は持ってきた袋の中からゼリーとポカリスエットを取り出した。先程コンビニで買ってきたのだろうか。
「あ、ありがとう。夏、お医者さんみたいだね」
そう言いながら冬華は夏から受け取った。
「医者は信用できん。」
そう言った後、夏は部屋から出て行った