第5章 孤独
その後会話することなく食事を済まし冬華が後片付けをしているとーー
「おい、おま……あおい」
まだぎこちなさそうに夏に呼ばれた
「ん?なに?」
「この後、修行に付き合え」
それを聞いた冬華は本当に鍛えるのが好きだなぁと改めて感じた。
「いいよ!丁度食べ終わったらしようかなって思ってた所だし。」
でもそれは私も同じ。それにいずれ夏に追い越されるとはいえ、今まで必死で積み上げてきたものだ。そう易々と追い越されたくはない。何より心から武術を愛している。
食器の後片付けを済ませ、冬華と夏は家を出て裏路地に向かった。