第4章 手合わせ
「私の勝ちのようね、最初に言った通り私のいうこと聞いてもらうから。」
「ッチ、クソ……」
「そんな無理なお願い言わないから安心して!んーまずはあなたの名前を教えて?」
「おい待て。まずはって、1つだけじゃないのか?」
「当たり前じゃん!それに、今日だけじゃないから。残念だったね。」
「……なに!?聞いてないぞ!」
そう言う夏に冬華は構わず話を進める。
「それで?名前は?」
「………夏。谷本夏だ。」
「夏……じゃあ今日から夏って呼ぶから、私のことはお前とかじゃなくて冬華って呼んで!」
その後少しだけやりとりが続き落ち着いたところで夜遅くなってきたので家に戻ろうとすると
「…おい、………冬華」
そう夏に呼ばれた。よし、ちゃんと言ったことを守っているなと思いながら
「なぁに?夏。」
そう言葉を返すと
「近いうちにまた試合を申し込むからな。油断するなよ」
「……もちろん!受けて立つ。」
こうして冬華と夏の新たな生活が始まるのだった。