第4章 手合わせ
冬華は数日修行を怠っていたが、物心つく前から武術を極め実戦にも長けていることもあり不利に思うことはなかった。だが彼の実力は未知数だ。油断してはならない。
ーーー実力はほぼ互角、彼は自分と同じく遠距離で攻撃を繰り出す劈掛拳だけでなく接近戦である八極拳も身につけているようだ。そして彼は並はずれた努力だけでなく恵まれた武術の才能を持っており冬華は苦戦した。だが
(実戦経験は私の方が上のようね……!)
冬華は彼の一瞬の隙をついて一撃を与えた。
「……ッハァ!」
「…ック」
勝負は冬華が勝った。だが冬華はそう遠くない未来彼は自分の何倍も強くなる、そう確信した。