第4章 手合わせ
「ねぇ、私も中国拳法の使い手なんだけどある賭けをしない?」
「今から私とあなたが手合わせをして先に一撃を当てた方が勝ち。負けた方が勝った方のゆうことをなんでも聞くの。」
冬華は賭けを持ち出した。
「ふん、その賭け俺に何の得もない。」
彼は賭けに乗り気ではなかったが
「あなたが勝ったら私はもうあなたに付きまとわない。それにあなた武術家なのに勝負を受けないなんて、もしかして私に負けるのが怖いのかしら」
冬華が煽るように彼を挑発すると
「……おいテメェ、その減らず口を慎め。いいだろう。この俺に勝負を仕掛けたこと、後悔させてやる。」
(よっしゃ、乗ってきた)
冬華は心の中でそう呟くとすぐ構えの態勢をとった。
「女だからといって俺は容赦はしないぞ」
「そんなの鼻から求めてないよ全力で闘わないと許さないから」
冬華は思わぬ形で仲良くなるチャンスを掴んだ。
(まぁ、勝てればの話だけど)