第4章 手合わせ
冬華はそれでも毎晩作り続けた。朝と昼は晩御飯を食べてもらわないと食べないだろうと思い作らなかった。だがいまだに効果がない。
「んー。なかなかうまくいかないなぁ。」
悩んでいても仕方がない。そう思うと冬華は気分転換に修行で身体を鍛えることにした。そういえば急な引っ越しや初めての学校などで忙しく数日修行をおろそかにしていた。身体が鈍っていると創月に笑われしまう。
晩御飯の片付けをした後、冬華は家を出た。彼はすでに家にいなかった。冬華は人気のない裏路地に向かった。しかし裏路地の近くまで着くと人の気配を感じた。人がいるのか。
冬華はこっそり覗くとーーーー