第8章 ♢仲間♢
その後
リアとリヴァイは屋上に来ていた
なんだかんだ
イザベルとファーランと来て以来
ここには来れていなかった
だが今日はお互い何も言わずともここに
足が向かっていた
「おかしな話だな」
「?」
リヴァイが唐突に言った言葉に
首を傾げる
「つい最近まで殺そうとしていた相手に入れ込んじまうとは、俺らしくねぇ」
そう言ったリヴァイの横顔が優しくて
思わず笑みが零れた
ふと空を見上げると
見覚えのある星座が見えた
「リヴァイ、星座って知ってる?」
「せいざ?」
リヴァイはリアの発言に首を傾げる
「星と星を繋げて形を作られていて、そしてその形に名前がついてる」
例えば…
「あの少し大きい4つの星、その中でも一番輝いているあの星…名前はカペラって言うんだけど、あれリヴァイみたいじゃない?」
リヴァイは何も言わず
空を見上げながら
リアの話に耳を傾ける
「他の3つは私とイザベルとファーラン。4つ繋げるとトラペジウムって言う星座になる。台形って所が私達らしいよね、付かず離れずって感じで」
そういいながら涙が溢れる
「前4人で星空を見た時にも思ったんだけど、なんだか恥ずかしくて言えなくて…でも、言っておけば良かったな」
リヴァイはそんなリアの
頭を撫で肩を抱き寄せた
「…これからはアイツらと話したくなったら、あの星を見ればいいな」
目を細めながら言うリヴァイに
更に涙が溢れる
「…うんっ」
そう返事をし瞳を閉じた
イザベル、ファーラン
2人がすぐ目の前で笑っているような気がした
瞳を開けると輝く星
「2人はいつまでも私達と繋がってるね」
リアがそういうと
リヴァイは満足そうに頷き
「今日は冷える、そろそろ部屋に戻るぞ」
と立ち上がった
リアも続いて立ち上がり
一度振り向いて空を見上げると
前を向き
リヴァイの背中を追いかけた