第7章 ♢現実と休息♢
「じゃあ、また」
とエルドが去って行くとすぐにリヴァイが来た
「随分と楽しそうだったじゃねぇか」
心なしかいつもより眉間の皺が深い気がする
「エルドが話しかけてくれたんだ!リヴァイも名前、聞いたことあるでしょ?凄くいい子だったよ」
早速エルドと呼び捨てし嬉しそうに話すリアに
チッ、と舌打ちをしたリヴァイは
「行くぞ」
それだけいうと歩き出した
「え!リヴァイ待ってよー!」
リアが後ろから追いかけてくるのを
背中に感じながら
エルドに対しての嫉妬心と戦う
依頼の為に、と調査兵団に入った為
今まで必要以上に仲間を作る必要がないと
兵士達と距離を取っていた
だがこれからは違う
共に戦う仲間として関わって行くのだ
リアは常識もあるし人と関わるのが上手い
恐らくすぐに仲間が出来ていくだろう
…リアの側には俺だけでいい
そう思ってしまう自分が恐ろしい
そして改めて恋というものは時に
危険なものにもなるのだと思い知らされる
「リア、男と関わる時は気をつけろよ。お前は無自覚だからな」
「リヴァイってホント心配性だよね」
これだけは言っとくぞ
とリヴァイが言った言葉に思わず
苦笑するリア
リアも一応はもう女性と言っていい年頃だ
自分の身くらい自分で守れる
そう言おうと思ったが
鋭い目つきで睨んでくるリヴァイに
「充分気をつけます」
と敬礼してみせた
そして
「でも、男の人ってもっとフワフワ〜ってして守りたくなるような女の子が好きだと思うから、そんなに心配しないで?」
とリアより少し背の高いリヴァイを
見上げるように言うと
ーゴッ
「…っいった!!」
「そういうところが無自覚だと言ってる」
リヴァイにゲンコツをくらったリアだった