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【進撃の巨人】trapezium【リヴァイ】

第7章 ♢現実と休息♢






「…イザベル…」

扉を開けたリアは愕然としていた
地下に居た時からの荷物も置いてある
その部屋はイザベルで溢れかえっていたのだ

落ち着いていた気持ちがまた
掻き乱される

あの時ああしていれば、と
また後悔の念に押しつぶされそうになる

「…イザベルっ…ごめんね…」

思わずその場に崩れ落ち
涙が溢れでる
どうしようもない悲しみと苦しみに支配される


ーコンコン


突然扉を叩く音が聞こえ驚いて振り向くと
返事を待たずに入ってきたリヴァイが立っていた

「…そのまま俺の部屋に来いと言っただろ」

鋭い眼差しとは裏腹に
優しい声で言うリヴァイにまた涙が溢れる

リヴァイは全て分かっていたのだ
いくら決意し、調査兵団で生きていくと決めたとしても
イザベルとファーランを失った事実は
そう易々と受け入れられるものではないと

この部屋に…イザベルで溢れかえった場所に
リアが1人で戻ったら
また悲しみに支配されるということを

「ったく、世話が焼ける」

そう言うとリアの横に腰を下ろし
そのまま肩に腕を回し引き寄せた

「思う存分泣け。俺が側に居てやる」

その声を引き金に
リアは泣きじゃくった
イザベルとファーランを思って
少しだが一緒に過ごしてきた仲間を思って
巨人を思って
調査兵団を思って
そして…リヴァイを思って

泣き疲れたリアは
リヴァイにもたれかかったまま眠っていた

リヴァイはそんなリアの頭を
愛おしそうに撫でベッドに運ぶと
自分も一緒に入り
リアを抱きしめながら眠りについたのだった




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