第7章 ♢現実と休息♢
ーピピピピ
規則正しいアラームの音で
目が醒める
ボーっとする頭の中
アラームを止め
身体を起こそうとする…が
「…っ!?」
何か身体の上に乗ってる…?
驚いて横を見ると
リヴァイの綺麗な寝顔がそこにあった
「…どういう状況?」
一気に覚醒し
急いで昨日のことを思い出した
壁内に帰還してから
エリーゼの世話をしたり
死亡した兵士の書類作成や
死体の弔いをした
顔の分からないもの
腕や足しかないもの
そこには悲惨な現実があった
犠牲者はイザベルとファーランだけではない
精鋭だったフラゴン班はリヴァイとリアを残し全滅
その他にも大雨が原因か壊滅的な被害を受け
今回の壁外調査は今までの中でも
トップクラスの大損害だった
リアは調査兵団の現実を
改めて痛感した
そして煙となり空に上がっていく
兵士達に誓った
あなた達の命を無駄にしない
生き残った私達がその意思を継いでいく
だからどうか安らかに
その時丁度別の仕事を終えて来たリヴァイは
祈るように空を見上げるリアを
じっと見つめた
「リア、書類届けたらそのまま俺の部屋に来い」
リヴァイが近くに居たことに
気づいていなかったリアは
急に話しかけられ驚く
「リヴァイの部屋に…?分かったけど…どうして?」
確かに今日一人で夜を明かせる気がしなかったが
リヴァイも同じ気持ちだったのだろうか?
そう聞こうと思ったが
リアの返事を聞くや否や
踵を返し行ってしまったので
また後で聞こうと
書類をまとめ届けに行った
そしてそのまま来いと言った
リヴァイの元へ向かおうとしたが
流石に着替えてから向かおうと思い直し
リアは自室に戻った