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【進撃の巨人】trapezium【リヴァイ】

第6章 ♢悔いなき選択♢





ーーー

遡ること数十分前

ーーー


リア達と別れたあと
強い雨に打たれながら馬を走らせるリヴァイ

このままエルヴィンを巨人に食わせるか
それとも俺が殺るか
考えずとも答えは決まっていた
こんな絶好のチャンス、二度と訪れないだろう

リアに声をあげられたのには驚いた
だが、頭の悪くないアイツには
俺の言わんとしていることがすぐ伝わった

恐らくもうフラゴン達と合流している頃だろう


ーザーーッ


目を凝らしながら先を急ぐ
だがそのすぐ横を大量の巨人達がすれ違っていたのを
リヴァイはまだ知らない


「…これは」

少し走った先で
リヴァイの目の前に広がっていたのは
大量の死体

巨人に食われたのであろう
体が欠損している死体が殆どだ

巨人の足跡を辿り気づく

足跡が戻って

「アイツら…!クソッ!」

足跡から察するに4〜5体の巨人
アイツらだけで何とかできる数ではない

焦る気持ちを抑えながら急いで引き返す

すると霧の中から
一頭の馬が走ってきた

これは

サイラムの…馬?


嫌な予感がする


更にスピードを上げ馬を走らせると
微かに巨人の姿が見えた

「ファーラン!イザベル!リア!」

リヴァイは必死に叫ぶも
その声は雨にかき消された

「ファーラン!!」

イザベルの声に心臓がドクンと跳ねた
目を凝らして見ると
ファーランが落馬している

「急げ!」

馬に更に追い討ちをかけると
雨でぬかるんだ地面に足を取られ体制を崩した

思わず飛び上がり地面に着地する

「ファーラン!!」

叫ぶもまだその声は届かず…

馬を無くした今走って行くしかない
雨で足元が悪くなっている中全速力で駆け抜ける

イザベルとリアが2人で
ファーランを襲おうとしていた巨人に
それぞれ斬りかかるのが見えた

「チッ…無茶しやがって…」


その瞬間


「あ…あにき」

ーブチュッ


イザベルの怯えた声と共に
嫌な音が聞こえた


イザベルが潰された…?


そう思った瞬間なにか体に
とんでもなく強大な力が巡って行くのがわかった


「兄貴!」

鬱陶しいくらいの笑顔で
いつも俺の周りでウロチョロしているイザベル
女らしさのカケラもない
だが何故か守りたいと思えた


そのイザベルが…死んだのか…?




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