• テキストサイズ

【進撃の巨人】trapezium【リヴァイ】

第6章 ♢悔いなき選択♢





「それよりファーラン、ヤツは本当に例の書類を持ってきていると思うか?」

すっかり考え込んでしまっている
リアを横目に見て
書類さえ手に入れば巨人の事を考える必要もなく
そしてこんな危険な目に遭わせずに済むと
急かすように問うリヴァイ

「あぁ、俺はそう確信している。とにかく書類を探すぞ。さっき団長とエルヴィンが向こうに行くのが見えた」

ファーランも同じ事を考えていたようで
作戦を提案した
エルヴィンが戻ってくるまでに
ファーランとイザベル、リアは荷物を探る
合図するまでリヴァイは見張り
もし合図前にエルヴィンが現れた場合には
足止めをしておく
といった内容だった

「足止め…喧嘩でも売れってのか?」

「ぷっ」

「騒ぎを起こすな!」

冗談なのか本気なのかそう言ったリヴァイに
思わず吹き出すリアと怒るファーラン
あと間違っても殺したりするなよ!
そうファーランが釘を刺し
リア達3人は荷物を探りに行った

「…どう?そっちは」

「無いな。この様子じゃやはり肌身離さず持ち歩いてる…か」

「じゃあ俺、兄貴に合図してくるな!」

一通り荷物を漁ったがそれらしき物は
何も出て来こなかった
ファーランの言う通り持ち歩いているのであろう

「困ったね…リヴァイじゃないけど、これじゃあエルヴィンに危害を加えないと書類は手に入らない」

部屋を出てうーんと考えながら歩く

「なぁリア…」

「?」

「俺ら、生きて壁内に帰れるのかな」

急に歩みを止めたファーランが
拳を強く握りながら俯き言った

「大丈夫よ、私たちの実力なら油断しなければ必ず帰れる。それに…リヴァイもいるしね!」

リアは強く握られた拳を優しく包み
ふんわり笑って見せる
そんなリアの行動に
思わず顔が赤くなったファーランは
何か考えるように少し押し黙った後

「壁内に帰ったらお前に言いたい事がある」

何か決意した顔で言った

「今じゃダメなの?」

頭に?を浮かべるリア

「リヴァイに宣戦布告しねーとだからな!」

そう言うと
ニッとおきまりの笑顔を見せて歩き出す

ファーランの言葉の意味はよく分からないが
いつも通りの彼に戻っていたのでよしとしよう

そう思い後を追うリアだった

/ 115ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp