• テキストサイズ

【進撃の巨人】trapezium【リヴァイ】

第6章 ♢悔いなき選択♢






「巨人発見!」

前衛が巨人を見つけその声が響く
思わず顔が強張るが
気持ちを落ち着かせながら
実物の巨人を見つける

「あれが…巨人」

思っていた以上の大きさに
人間そっくりな顔と身体つき
昔見た映画の巨人の方がよっぽど怖くない
そう思い身震いする

「前衛はついてこい!」

キースの掛け声共に前衛が動き出す
あの距離だ、応戦するのだろう
兵士がこれだけいても
ここまで近づかないと
分からないこともあるのだ
急に横から飛び出してくることもあるのだろう

そう思いふと横に目を向けると

ーズッ

すぐ近くの森の陰から
巨人が現れた

「もう一体隠れていやがった!俺たちがひきつける!後衛は速度をあげて振り切れ!」

そういいフラゴン達は森目掛けて馬を走らせた
だが巨人はフラゴン達に目を向けることなく
後衛に向かって走ってくる

「まずいぞ…こいつは奇行種だ!」

奇行種は普通の巨人のように
ただ目の前にいる人間を襲うだけではなく
どのような行動をするか分からない

そのまま真っ直ぐ進まれてしまっては
物資を乗せた荷馬車が破壊されてしまう

「巨人を荷馬車に近づけるな!」

フラゴンの声に
班員3人が立体起動で飛び出す

「うわぁあぁあ!!」

だが1人が大きく振った巨人の腕に掴まれ一瞬で
食べられてしまった

「嘘…」

あんなに呆気なく死んでしまうのか
今日まで共に練習してきた班員だ
彼は立体起動の腕も悪くなかったし
頭もそれなりに回る
だけど、それでもダメなんだ
巨人が相手では…

リアは唖然とその光景を眺める

残り2人は巨人が捕食している隙にと
アンカーを体に刺し頸を狙う

だが巨人が突然ブルブルと激しく体を左右に振り
1人は振りほどかれ地面に強く身体を打ち
1人は巨人の腕にワイヤーが引っかかってしまい
その反動のまま巨人に食べられてしまった

ードシンッ

再び走り出す巨人

「許さない…」

ほんの数ヶ月でも一緒に訓練してきた仲間だった
こんなに呆気なく命を奪われしまうなんて
絶対に許せない


いつの間にかリアの震えは
治まっていた



/ 115ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp