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【進撃の巨人】trapezium【リヴァイ】

第3章 ♢地下街♢





その後、スラム街に居たような人達に
なるべく会わずに済むルートを教えてくれたり

少しだが食材や生活用品が売っているお店
地上に近い所には甘いお菓子や紅茶が売っている
お店があるという事を教えてくれた

最後に憲兵団の基地という地下街には似合わない
とても立派な建物近くまで来ると

「コイツらは人民の税で一日中酒を呑んでる奴らだ。絶対に関わるんじゃねぇ」

そつリヴァイが言った
憲兵団=警察だと思っていたが
守ってくれる人は誰もいないという事だ

そう思った時、ふと疑問が生まれた

「リヴァイ達は小さい頃から一緒だったの?」

こんな世界で子どもが無事に生きられる筈がない

「いや…俺らが出会ったのはごく最近の話だ」

「え!?それじゃあリヴァイはそれまでどうやって生きてきたの?」

一緒に居ることが当たり前のように見えた
3人だったがまさか出会ったばかりだったなんて
と驚きを隠せないリア

「俺の過去は…何も面白ぇもんじゃねぇぞ」

苦虫を噛み潰したような顔で言ったリヴァイに
言いたくないなら言わなくてもいい…と
言いかけたリアだったが
ボソボソと話しだしたリヴァイの話に耳を傾けた




「そして今に至る」

壮絶な話だった
平和ボケしている私には想像も出来ないような
毎日死と向き合った生活

「こんな話聞いても面白く無かっただろ
…って、おいっ…」

ーフワッ

一瞬桜の香りがしたと思ったら
リヴァイは何かに包まれた

リアは話終えたリヴァイの瞳が
切なく揺れているように見え
思わず抱きしめていたのだ

突然の事に驚いたリヴァイは反射的に
リアを引き離そうとする

「リヴァイ…今までよく頑張ってきたね…ほんとに…」

思わず涙が流れる

「…何故お前が泣く」

「リヴァイが泣かないから代わりに泣いてあげるの」

抵抗をやめたリヴァイの頭を
泣きながらよしよしと撫でる

リヴァイはリアに抱きしめられ
何とも言えない気持ちになり
ずっと胸につっかえていた
何かが取れたような気がした

その腕の中があまりにも心地よく暫く身体を預け
リアと出会った時から感じていた
今まで感じたことのない
自分の気持ちの正体に少しずつ気づき始めていた




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