第3章 ♢地下街♢
基地に戻ると2人はもう仕事を終え
リビングでのんびりしていた
「おかえり!リアどうだった?」
「リヴァイに変なとこ連れてかれなかったか?」
帰ってきたリアを真っ先に心配するこの2人も
地下街で生きてきたという事は
壮絶な過去を持っているのだろう
そう思うと居ても立っても居られず
2人に抱きついた
「えっ!おい!どうした?!」
「やっぱりリヴァイになんかされたのか!?」
2人はリヴァイにキッと目線を向けるが
当の本人は知らないとばかりに腕を上げた
ただただリアは2人を抱きしめ
訳もわからず2人は抱きしめられ
暫く経つとやっとリアが離れた
「…よし、写メとろ」
「しゃめ?」
いきなり抱きついてきた理由も知りたいが
突然聞き覚えの無い言葉を発して
自室に走って行ったリアを目で追う2人
恐らくあの様子じゃ地下街の現状を
目の当たりにしリヴァイから
過去の話なんかを聞いたのだろう
そして心の優しいリアは自分達の
過去まで心配になったのであろう
そう2人は確信し、目を合わせた
ーダダダダッ
物凄い足音を立てて戻ってきたリアの手にあった物は見たことのない物だった
「えーっと…リア、それは何?」
「ケータイ」
けーたい?と遠くで見ていたリヴァイも
頭に?を浮かべ近づく
「今日から4人でたっっくさん幸せな思い出作ろう!そして皆んなで幸せになろう!」
リアは張り切って言うと、
はいこっちきて〜
とリヴァイを引き寄せ4人が近づく
「はい、画面見て!」
言われるがままの3人は鏡のように自分達の顔が映っている画面に目を向けた
ーカシャ
次の瞬間急に音が鳴ると
止まったままの自分達の顔
「写真を撮ったの!この世界にも写真はあるかな?」
「写真はあるが…これと同じ物とは思えないな」
すっかりリアのペースに乗せられていたが
やっと冷静になる3人
「こうやって、皆んなで幸せな写真沢山撮ろ!」
嫌な過去を思い出さずに済むように
これからは楽しいことでいっぱいに出来るように
そう思いリアが行動したことを理解し
「おう!」
「そうだな!」
「…あぁ」
それぞれ"ありがとう"の気持ちを
込めながら返事をした