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【黒子のバスケ】お菓子みたいに甘い人

第4章 結末は…甘く


トボトボと歩きながら
「…あ、ここ…」

気がつくと初めて2人でデートした公園まで来ていた。

夕日が綺麗だねって照れながら初めてキスをした。

そんなことを思い出しながらベンチに腰掛けているとフッと後ろから影が掛かる。

振り返ると
「おねーえさん、可愛いね。」
いかにもチャラそうな男2人組が立っていた。
「なにしてんの?」
「ヒマならオレらと遊ぼー」
と言いながら手首を掴み立ち上がらせ連れ出そうとする。

周りの人達は関わりたくないのか見て見ぬ振り

「…やだ…離して下さい。」
「え…てか、泣いてたの?かーわい。」
「なになに?振られたならオレら優しく慰めてあげるよー」ともう1人が肩を抱いてくる。
「…や、だれか…」
振り解こうとしても力では敵わず…敦くん!!思わず心の中で叫んだその時

「…ねぇ、何してんの?」地を這うような低い声がその場に響いた。

怖くて目を閉じていた私の耳に
「うわ、デケェ!」
「なんだコイツ!」
と言う声が聞こえ目を開けると少し息を切らした敦くんがそこに居た。

眉間にシワを寄せ不機嫌そうな顔をしながら近付いて来ると

「手ー離せよ。」低い声とともに私の手首を掴んでいた男の手を捻り上げるとイテテテテ…と離れていく。

そのまま私の肩に手を置いていた人の頭を掴むと
「触るな。このままヒネリつぶしてやろーか?」と睨みを効かせる。

ただでさえ大きい敦くんに威圧感たっぷりに言われた2人はヒッと悲鳴を上げながら、行こうぜ!と去っていく。

「…チサトちん大丈夫?怪我してない?」
優しく声をかけられホッとした途端に涙が溢れてくる。

頭を撫でられながら、確認するように手を優しく掴まれると手首にピリッと痛みが走る。
「うん…イタッ」
「…手首赤くなってんね…」目を細めて赤くなったところを敦くんが見るとスッと周りの温度が下がったような気がした。

「…あいつらやっぱり…ヒネリつぶしとけば良かった」
横を向いてチッと舌打ちすると悔しそうに呟く。

「大丈夫だよ…あ、」敦くんが来てくれたから、と言おうとして口が止まる。

ちゅっ、と軽いリップ音をさせながら赤くなったところに優しくキスをされた。

キスしたまま目を閉じていた敦くんがフッと目を開けると夕日に照らされてなんとも色っぽい姿に思わず見入ってしまう。
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