第1章 恵まれた男
「ん、んんっ!」
「この辺りか?」
「あっ、あ、やぁっ、そこは、」
「変わってるだろこのバイブ、キツく反り返って先は沢山イボが付いてんだ。ほら、こうやってクリの裏を擦るためにな。」
「ぃっ!?あ、はぁっ!ぁ、そこ・・・っ!ひ、ぎぃっ!」
それはGスポットを攻めるための特殊なバイブで、梨那の敏感な突起の裏側を柔らかいイボが甘痒く擦り上げていく。言い表しがたい程の快楽に、梨那は堪らず喉を晒して体を震わせた。
「ぁ、ああっ!あ、イク!イクイク、イクっ!」
「はい、ダメ。」
絶頂まであと少しの所で、不意に真羅は攻め立てる手を止めてしまった。先程まで強過ぎる快楽を持て余していた体は、いきなり失った刺激に今度は物足りなさを訴えてくる。
「ぁ、な、んで・・・、」
「言っただろ、これはお仕置きだって。」
カチリ、と今度はバイブのスイッチを入れてまた梨那の弱い部分が狂おしいまでの快楽を浴びる。再び始まった愛撫に、縄を鳴らして乱れる梨那だったが、また絶頂まで後一歩の所でバイブはその動きを止めてしまって。
「ゃ、ぁ・・・なんで、今イキ、そうだった、のに、ぃ!」
「ほぉら、今度はゆっくり動かしてやろうな。」
「ふ、ぁ・・・ぁ、ゃだぁっ!こんなっ、生殺しみたいなの・・・やだよ、ぉっ!」
「そんなこと言って、バイブ抜き差しする度に愛液が溢れ出して止まらねぇみたいだけど。なんならクリも一緒に弄ってやろうか?」
「ひ、ぎぃっ!?ぁ、やぁっ、今そこツマんじゃ・・・ぁ、ぁ、あっ!イく、イきそ・・・っ!」
「だから、イかせねぇって。」
またしても彼女が達しそうになると真羅は意地悪く手を止めて、そしてまた数秒間をおくとゆっくりとバイブでの攻めを再開させる。
縛られて自由の効かない体を懸命に揺らし、梨那が絶頂を懇願するも彼は一向にそれを叶える様子はなく。時折時計を確認しながら、寸止めによるお仕置きは結局それから30分程続いたのだった。