第1章 恵まれた男
くったりと四肢を投げ出した梨那の体をベッドに寝かせると、真羅は一度彼女の側を離れた。
それから数分後、ベッド脇へと戻って来た真羅が手にしていたのは赤い縄で。まだナカにローターが収まったままのせいか、微かに体を震わせる梨那を見下ろして彼はその口元に薄っすらと笑みを浮かべた。
「一回やってみたかったんだよな。」
誰に言うでもなくそう呟いて、彼は梨那の体を縄で器用に縛り上げていく。時折、参考程度に目にした本の内容を思い出すように手を止めては、優れた記憶力で見本を記憶の中から拾い上げては手を進めていく。
「あー、まぁ、こんなもんか。」
「梨那、くん・・・これ体が、全然動かせない、よ。それに・・・こんな格好、」
時間を置いて少し落ち着いたのか、漸くまともに話せるようになった梨那は今自分が縛られている姿に再び羞恥心を湧き上がらせた。大きく開かれた両足と、その両足首に固定された自身の手首。足首けら背中に回ったロープで長さを調節しているのか、足を閉じようともがいてもギシリとロープが鳴くだけで。
「梨那のイヤラシイとこが丸見えだな、ほら、こんなにヒクついて。まるでもっと虐めて欲しいって言ってるみたいだな?」
「やだ、やだよ真羅くん。こんな恥ずかしい格好、」
「さっきまで散々ヨがって、ローターまで家から入れてきといて今更何言ってんだよ。」
「あっ、」
ヌメリ、とコードが引かれ漸く暴れ続けていたローターが彼女のナカから取り出される。彼はローターのスイッチを切ると、ぱっくりと口を開けた彼女のナカに指を差し込んでぐるりと一度大きくナカを掻き回した。
「んぁっ、」
「全然乾いてないな、梨那のナカ。これならすぐ挿れても大丈夫か。」
「真羅くん・・・、」
「そんな物欲しそうな顔して、本当淫乱だなお前。でもこれはお仕置きなんだぞ?」
そう笑って、真羅は歪に反り返ったバイブをゆっくりと彼女のナカに埋めていった。