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【ONE PIECE】RULER OF OCEAN

第3章 斧手のモーガン





 そうして、私は軽く走った。



「あっ、ナギ!?」



 ルフィの視線が向く。コビーの声が、掠めていく。立ち並ぶ家々が、前から後ろへ流れていく。大佐の息子の姿が、近づいてくる。太もものホルスターからナイフを抜いて、逆さに向ける。素早く二度、腕を払った。鈍い手応えと共に、真っ白な制服を纏った背中が、倒れる。峰打ちだ。護衛の二人が、膝を突き、彼らに支えられていた大佐の息子も、倒れ伏す。



 彼は、地面に腕を立てて、身を起こすと、左右に首を振って見回した。そこへすかさず、蹴りを入れる。カエルが潰れたみたいな声が上がった。背中を踏みつけながら、うなじにナイフを突きつける。冷たい金属の感触に当てられた彼は、短く悲鳴を上げた。



「ヒッ.....ゾロの武器の場所?何でそんな事、おれが教えなきゃいけねェんだよ‼」



 軽く刃先を押し込んだ。一筋の血が流れる。彼は、陸に上げられた魚の様に跳ねた。
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