第5章 始動
怖っ、これが地獄の鬼なのね…
この方には逆らっちゃいけないと本能が告げてる。
ん、でも何処かで見た気が…
「うるせぇ!今すぐ俺らを転生させろ!!」
うわぁ、やめておけばよろしいのに。
ほら、鬼灯様の金棒が…。
鬼灯「そういう事でしたら、遠慮なくしょっぴきますね。」
すごい…次々に亡者を倒している。
でも奥の方で倒れている鬼様が…。私も助けなければ!
「オィ、こんなところに女がいるぜぇ」
「お嬢ちゃん、危ないところに来ちゃダメだって言われなかったかい?」
…何ですか、気持ち悪ですね。亡者たちが周りをニヤつきながら囲んでる。
『ごきげんよう。私、ネイアと申します。』
初めて会った方には挨拶。お兄…白澤に教わったことですわ。
「クククッ、これはこれは丁寧に。」
『それでは失礼いたしますわ』
私は大きく息を吸って、口を開けた。
そして祈りの言葉をー
祈り?呪いかしら。まぁ、どっちでもいい。
『〜♪〜♪〜♪〜♪』
「なんだ、これはっ!耳がぁ!耳が!」
「いキ がで、キナイ」
ふふん。悪い人たちをやっつけてますわ。
鬼灯様も見ていらして?
ここ、等活地獄には生前 殺生をなさった方がいらっしゃるそう。私ちゃんと地獄の勉強もいたしましたから!
そんな人たちを反省させるために地獄があるのだそうで。
よし、この辺は片付きましたわ。
鬼様を助けに…あら?
鬼様が殺されそうになってらっしゃる!
鬼灯様は離れたところで20人近くの亡者に囲まれている。
いやっ!!命が消えるのを見たくない!