第9章 いざ、参る!
昨夜は二人に任せてしまったから、今朝は私が朝食の後片付けをしていた。
蛍丸「主、このお皿拭いたら良いの?」
主「え…ほたるん、手伝ってくれるの?」
蛍丸「当然。主疲れちゃうの、嫌だもん」
良い子…!
加州や亀甲だって良い子だけれど、蛍丸は群を抜いている!
主「有り難う!そうだ…今日はね、お昼にもう一人顕現して来るの」
蛍丸「…へー」
あれ…今少し不機嫌になった?
主「ほ、ほたるん?」
蛍丸「主…刀剣男士が増えても、俺を忘れないでよね?」
主「忘れる訳ないよ!あのね、ほたるん。私はみんな…ほたるんも勿論、この本丸に居る子も新しく来る子も家族だって思ってるの」
蛍丸「…家族?」
主「そう、だから何があっても絶対離れないし…何があっても私がほたるん達を守る!だから安心して?」
蛍丸「…安心出来ない」
え…えええええええ!?
ほたるんに嫌われてしまったのだろうか?
ちょっと待って、暫くこのショックから立ち直れそうに無い。
しかし、不意に抱き付かれた。
蛍丸「主は俺が守る」
主「へ?」
蛍丸「だから、頑張り過ぎないで?」
やばい…泣きそう。
優し過ぎるよ、ほたるん。
こんな素敵な子が私の家族の一員になってくれたなんて、私は幸せ者だ。
最後の食器を洗い終え、濡れた手を拭うと蛍丸の頭を撫でた。