第8章 びっくりな朝食
主「…あ!よし、冷めちゃうからご飯食べよっか?」
蛍丸「うん!」
余程楽しみだったのか、いち早く席に着く蛍丸。
お腹鳴ってたもんね…ごめんね、遅くなって。
亀甲「今日は、とても愛らしい料理だね」
加州「えー、主は俺の方が可愛いって思うよね?」
主「うん、加州も亀甲もほたるんもみんな可愛いよ」
二人を押して席に着かせ、自分は蛍丸の隣に腰掛けた。
私の左側に蛍丸、テーブルを挟んで前には加州、斜め左には亀甲が腰を掛けていた。
主「いただきまーす」
亀甲・加州「…いただきます」
蛍丸「いた…だきます?」
まだ食べる作法には慣れないんだろう。蛍丸は勿論、先に来た二人もまだ戸惑っている様だった。
三人が同時にスプーンに一掬い、口に放り込んだ。
蛍丸「…!!」
加州「主、これ美味しい!」
亀甲「これは…ホッとする味、だね」
目を輝かせる蛍丸、可愛い…食べる事が好きになってくれたら良いな。
加州と亀甲は、昨日の今日で少し食事に慣れた様だった。
主「うん、我ながら成功だと思うわー」
蛍丸「あのさ、主」
主「ん?」
蛍丸「俺、主が作るご飯好きだよ」
可愛い!!
ぎゅっと抱き付いて来て伝えてくる、素直な想い。
この温かい想いに、私は応えていかないといけない…いや、応えていきたい!