第2章 ハニー・ナースコール①
無言で片付ける間も2人はお互いに胸がドキドキしたままだった。
(で、でも…今の感じ、この人がとても淫魔だとは思えない…。)
思考が落ち着いてきた七七七は、彼が淫魔かもしれない可能性についてもう一度考えを巡らす。
その後、シーツ交換にもついていったが、本当に患者さんが誤って汚してしまったシーツを交換しただけだった。
(淫魔にキスされると、催淫効果があるはずだけど、それもない…)
七七七は、先程彼の唇が触れた部分をなぞる。
(1回だけだったからなのかな…夢野さんに確かめないと…)
その日の夜勤は、それ以降、特に変わったこともなく、終了した。