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ハニー・アンダーカバー

第2章 ハニー・ナースコール①


潜入はいつもかなりの時間がかかる。長い時で2,3ヶ月。早くて1週間ほど。その間はずっと変身魔法はかけたままだ。
怪しい人物…というのは、被害が出始めた頃と同時期に働き始めた研修医だ。
七七七は、新任の看護師・麻倉として、潜入を開始した。

「今日からこちらで働くことになりました麻倉です。よろしくお願いします。」

挨拶も無難に済ませ、七七七は細かい業務を教えてもらうことになった。人手が足りないおかげで、その担当は例の研修医になった。

(チャンスね。今日1日この人の行動を見張れる。)
「僕は、高杉といいます。僕もここ来たばかりなんですけど、今日はよろしくお願いします。」
「こちらこそ。」

高杉という研修医は、気さくな印象で顔もイケメンだ。

(この人なら多くの女性を簡単にとりこにできそう…)

その日、高杉と一緒に業務してみると、彼の人となりが大体把握できた。彼は誰にでも優しい印象で、患者さんからも働いている人からも好かれている感じだ。まさに好青年と言った所か。
そして、1日の終わりには必ず夢野に報告をする。

淫魔が活発に活動するのは、大抵夜だ。潜入先の上司に夜勤をたくさん入れてもらえるように頼むと、快く受け入れてもらえた。

ここからが本番と行ったところか。
それから1週間は、何も掴めず、潜入調査は続いたが…。

(今日は高杉さんが夜勤メンバーにいる日…)

調査するには絶好のチャンスだった。
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