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【BANANAFISH】Lullaby【アッシュ】

第2章 Requiem



無遠慮に見つめすぎたのか、リサがホットドッグから顔を上げてこっちを見た。

「大丈夫?傷が痛くて食べれない?」

「いやそうじゃない。その・・・・・・・・・悪かった」

「えっ?」

唐突に謝ると、リサはホットドッグを頬張りながら気の抜けたような声を出した。

「あんた、俺を助けるために・・・」

なんと言えばいいのか、躊躇した。

「ああ、あなたに添い寝したことを言ってるの?大丈夫、お互い下着はつけてたし、襲ったりしてないよ」

あまりにストレートな言い方に面食らう。
こちらの申し訳なさなど、全く意に会してないようだった。

「そういう問題じゃないんだけどな・・・」

違う、なんだか言いたいことがうまく伝えられない。

「よく分からないけど、いいよそんなこと気にしなくて。とにかく元気になって良かった」

本当に全く気にしていないリサの様子に、これ以上言うのは無駄だと悟った。
色々と怪しんではみたものの、この少女にはやっぱり何の魂胆も無さそうで、それどころか逆にこちらが心配になるくらい警戒心も防御力もゼロなのだ。

そうと分かれば、感謝しかない。
そう思った。

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