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ONE PIECE トラファルガーらぶ♡

第1章 幕開け




「じゃあ、もう出るか」

「えぇそうね」

ペンギンの声に、女がペンギンの腕へと腕を回した。


柄の悪そうなあの海賊に目をつけられないようにしようと店を立ち去ろうとすると、あの男の姿が目に入った。


「オイそこの女、オレと一緒に飲まねぇか?」

あの男が女に声をかけていた。

かけられた女はその声に反応し、男の方へと体を向ける。


大きな綺麗な瞳に綺麗な白い肌。
その肌には長い睫毛が影を帯びており、ウェーブのかかった長い髪からはほんのりといい匂いが漂っていた。



ウワォ。

スッゲー美人だ。

あの男が声をかけるだけはある。


思わず見惚れてしまった美女に、少しばかりかわいそうだ。と思った。

これからあの男の相手をするのか。


「えー…わたしあなたみたいな下品な男と同席とかぜったい無理なんで他あたってもらえますか〜?」


その場の空気が一瞬にしてヒヤリとした。

男は何を言われたかしばらく理解していなかったようで、数秒だった後声を荒げた。


「…ああ??ふざけんなよ!!?!ブッコロしてやる!」

顔を真っ赤にさせた男はすぐにナイフをとり、女の方へと振り下ろそうとした。


オイ、あの女マジかよ…


殺やれるぞ。


そう思ったのと同時、美女がなにやら小声で何か言った。

すると、次の瞬間、男が倒れ、意識を失っていた。


「は?」

あまりにも夢のような信じられない出来事に思わず声を漏らすと、美女がペンギンの方を向いた。


(あっ…)


思わず目があって、そらそうとしたが、遅く、美女がこちらに近づいてきた。


美しいその容姿にまた見惚れてしまったペンギンに美女は口を開いた。


「あなた、海賊…よね?」

声も可愛かった。

「あ、あぁ」

間抜けな返事をしてしまったと思ったが彼女は気にすることなく続ける。


「あのへっぽこの海賊、あなたがやっつけたことにしてくれない?」


は?

「だめ…?」

思わずなにも言えずにいると、上目遣いでそう言って来る美女に思わず頷いてしまった。

「ふふっうれしい〜!ありがとう!」

美女が微笑んだ。

その微笑みに思わずドキッと胸が高鳴る。

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