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ONE PIECE トラファルガーらぶ♡

第4章 近づく距離


「あ…」

聞こえてきた声の方を向く。

向かなくてもその声の主が誰かわかってしまうのは彼女のことを考えていたからだろうか。

不安な瞳でこちらを見つめるルルアと目が合う。

すると、彼女の異変に気付く。
彼女の白い指が赤く腫れていた。

火傷のような後に胸が痛くなる。


「えっと…、ごめんね朝は…。わたし、料理したの実は初めてで…えへへ」

そういい、ぎこちなく微笑むルルアに思わず口を開く。

「手、見せろ」

「えっ?」

驚いた表情でルルアがいう。

「…悪かった」

慣れない料理をルルアはルルアなりに頑張って作ったのだろう。

その証拠の赤く腫れた指を無意識になぞる。

彼女の頑張りを知らず、酷いことを言ってしまった。

「ちょ、ロー…、いたい」

その声で、ルルアの指をなぞっていたことに気づき、離す。

「悪りぃ」

「大丈夫よ…」

ローの瞳に悲しい色が浮かび、ルルアは困惑する。

(ねぇ、わたしのことを思ってそんな顔してくれているの?)

やはり、あなたはとても優しい。

自惚れだろうか。



ーー

『愛してるーー。』

そういい、彼はわたしを抱きしめる。

そして、その腕に手を回す。

暖かい彼の体温を近くで感じる。

彼の心臓の音がとても心地よい。





ーー

なぜだろうか。

今、一瞬だけど、その彼の背中がローの背中に見えたのは。









「ロー…」

ルルアは顔を赤らめて口を開く。

「…あの、わたしお風呂にはいり、たいな…?」

(ごめんなさい…)

ごめんなさいほんと。

雰囲気壊すようなこと言って…。


「プッ…」

「ちょ、ちょっと…」

吹き出したローにルルアが声をあげる。

(笑わないで…っ)

あぁ…

恥ずかしさでとてもし◯にたい…。


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