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ONE PIECE トラファルガーらぶ♡

第4章 近づく距離


シャー…

温かいシャワーの熱が床に落ち、湯気があふれる。

「うぅ…」

最悪っ!

(恥ずかしいよぉ…)

あんなタイミングでいう?わたし??

鏡の前で自分に叱る。

「はぁ…」

ため息をひとつ吐き出す。


「好きなの、かな…」

そして呟く。

(ローのこと…)

決して自分の心には疎くないし、何よりも鋭いことは自分が1番よくわかっている。

まず、あの胸の高鳴りは間違いなかった。


途端に顔が熱くなる。

(う、そでしょう……?)

今まで、誰かに特別な感情を沸いたことなんて数えるほどしかなかった。

1人は、忘れるはずもない大好きだったまま。

そして、救ってくれた白ひげのおじさんと、白ひげ海賊団の人たち。
最初は心がなかなか開けなかったものの、数年後にはすっかり心を開いていて、大切な人へとなっていた。

3人目は、ロー……。
白ひげ海賊団の人たちより明らかに付き合いが圧倒的にとても浅い。

なのに、気がつけば心を開いていて。

いつもローのことを考えてしまっている。

そして、懐かしいような。
ずっと待っていたような。

ずっと前から知っているような。

そんな感覚を感じる。

初めて会った時からそうだった。

(ねぇ、あなたもしかしてーー。)

「…っ」

口まで出かけて口を閉じる。

「ありえない…」

そう呟いた声は響くことなくシャワーの音にかき消され消えた。



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