• テキストサイズ

ONE PIECE トラファルガーらぶ♡

第3章 2人の物語


ハートの海賊団の食堂では、いつもより賑やかで、むさ苦しい男たちの歓声で溢れかえっていた。


「え、ルルアちゃんって…」

ペンギンは、もう一度手に握っている手配書と目の前の美女の顔を比べる。

何回見ても同じ顔で、手が震えそうになる。

「け、懸賞金12億ベリーの賞金首とかマジすか…」

その声は震えていて、ルルアは戸惑いながらも首を縦にふる。

(なんかなれないなこういうの…)

「えぇ、でもわたしとても弱いから、守ってね?」

お得意の笑顔で微笑むとペンギンの目はハートマークになった。

「ルルア、さっさとこい」

「………」

ローに呼ばれ不足そうな顔をしたルルアは、ローの元へと行く。

「ここがお前の部屋だ」

そういい、1つのドアの前へ立ちローが言う。

(部屋…)

「わ、わたし1人部屋じゃないと嫌よ…」

「ククッ…ここじゃ不足か?」

そういい、ローはドアを開ける。

中を見ると、本当に何もなくて思わず口を開ける。

「え、ここ…?」

(ローの部屋じゃ…)

「空き部屋だ。必要なもんはあとで運んでやるからとりあえず荷物を置いとけ」

ルルアは、持っていた鞄を床へとおろす。

中には、服や地図、お金やメイク道具などが入っている。


濃い青色のカーテンと、電球すらない部屋に背を向け、ルルアはローの背中をついて行く。

(なんか、安心したかも)

てっきり同じ部屋かと思っていたから…。

「数時間もしないうちに島に上陸する。小さい島だが、そこで買いたいもんを買えばいい」

それは、ベッドや鏡を買え。という意味だろう。

「…ありがとう」

最初に抱いた第一印象のせいもあって、ローのことは最低な人。として思っていたから、親切にしてくれてびっくりする。



ぷるぷるぷる…ぷるぷるぷる

(でんでん虫…?)

ポケットからでんでん虫の音がし、取り出す。

白いひげのでんでん虫が鳴っていた。

(白ひげのおじさん…)

ガチャ…

「もしもし」

《あぁ、ルルア。今どこにいる》

久しぶりに聞いた白ひげの声に思わず心が安らぐ。

(元気そうで、よかった)

「雪の下島を、今でたところ」

《そうか、元気か?》

「うん!元気だよ。何か情報が入ったら連絡するね」

ガチャ…

(白ひげのおじさん…)


まってね。エース

/ 43ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp