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ONE PIECE トラファルガーらぶ♡

第3章 2人の物語


「はぁ…」

人によって態度を変える。

それを目の前で見てしまい、思わずルルアはため息をもらした。

「お前、俺の船に乗らねぇか」

「乗らないに決まってるでしょう…」

急な誘いに即答したのにも関わらず、ローは動揺もなしにすらっと返す。

「どうせシャボンディに向かうんだろ。船もないようだし乗せてってやるよ」

(どう、してそれ知って…)

「行くんだろ?」

そういい、ローは机にある地図へと視線を落とす。

「い、行くけど。でもーー」

「そりゃ、よかった」

まだ何も言っていないのにローはそういい、青いサークルを作った。

「え、もしかーー」

あ、もう遅いという予感がした。

目を開けると、さっきまでカフェにいたはずなのに、目の前には大きな海が広がっていて。


彼の能力で瞬間移動でもしたのだろうか。

「あなた、能力者なのね」

「あァ」

そういったローの背後には大きな黄色い潜水艦があった。

ドクロマークのついた黄色い潜水艦は彼のものなのだろう。

「利害一致だ」

「随分と勝手なのね」

口ではそう言ったものの、実は船が壊れてしまってシャボンディまで行くのに困っていた。だなんて思う。


正直、彼がシャボンディまで乗せて言ってくれることはとてもありがたい。


ただーー

「わたしの部屋はあるのかしら?」

「俺の部屋に来ればいいだろ」

(そんな…)

そう、ただ。

彼みたいな女遊びの激しい人と同じ船に乗ること。

そう、わたしの身の安全が保障されていない。


「ちょ、わたしもう降りるわ」

そういい、扉を開けようとするのに、開かない。

(どうして…)

「見てみろよ」

ローのその声に反応するようにして、窓を見ると、真っ暗で魚が泳いでいた。

つまりここはもう。

「海の、中…?」

(や、やられた…)

「キャプテン〜、誰その女の子」

聞こえてきたその声に目を向けると、そこには服を着て話すしろくまがいた。

「し、しゃべった…」

固まるルルアにローが説明をする。

「うちの航海士のベポだ。ミンク族って知ってるか?」

全力でふるふると首を振るルルアにローはクスリと笑った。

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