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ドリルの元鞘(R18)

第2章 食・事


 ごく、ごく、ごく。
「ッハー! 生きかえるー!」
 暖房をガンガンに利かせた部屋、テレビのバラエティ番組、パンツ一丁の男。
 彼は飲みおえた缶を脇に退け、湯気立ちのぼるインスタント麺に正対した。
「っわ! やっぱこれチョイス正解だったな~匂いからして美味いわコレ匂いだけでごはん3杯イケるやつだわ」
 目を閉じて鼻をすんすんと鳴らし、喉はごくりと鳴った。
 ひとしきり香りを楽しむと、箸を掴み、いざ、

 ピンポーン。

 来訪者。
 そして、ボラーは麺を啜りはじめた。咀嚼をし、豚骨ガンギマリなスープを飲む。
「うますぎだろ!? やっぱなぁ~ダシがなぁ~」

 ピンポンピンポーン。

 彼は息をひそめ、微動だにしなくなった。
「いや……なに? なんだってんだよ、こっちは取り込み中だってのによぉ。居留守安定っすわ」

 カチャ、……ガチャリ。

「は?」
 振り向くと、ドアが開いていた。
 そして、[元カノの名前]が立っていた。
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