第2章 Who are you
「嘘でしょう…?」
仲間という言葉をきき、ひなは思わず仮面をかぶるのを忘れてしまった。
「仲間、ねぇ。人間に感情がある限り、いつかは絶対裏切られる。誰だって自分が1番だもの。わたしは仲間なんて信じてない。だから、わたしがあなたの仲間っていうのはーー」
「あァ…お前ならそういうと思った」
そう言い、悲しそうに笑うローにひなは目を大きく開けた。
「なによ、それ…」
伏し目がちに口を尖らしていうひなに、ローは言う。
「俺は記憶がなくしても、お前が好きだ」
「へっ、?」
ローの綺麗な瞳に見つめられて思わずどきっと胸がなり、顔を赤くしたひなに、背を向け、ローは部屋を去った。
「な、なによ…」
ぽすっと枕を殴り、ひなは顔を赤くし唇をパクパクさせながら布団を深くかぶった。