第4章 大都会暗号マップ事件
コナンはじっと恵理香を見つめる。
「そうですね、アニメとか好きですよ」
「アニメ? 例えば?」
「そうですねえ、ドラ◯もんが特に好きですね」
「へ?」
コナンの間抜け顔を見ながらクスクス笑った。
「コナンくんは、何が好きなんですか?」
「ボクは、シャーロックホームズが好きなんだ。だからいつか、シャーロックホームズみたいな探偵になりたいんだあ」
「そうなんですね」
コナンは嬉しそうにホームズのことを語り、私はニコニコしながら相槌を返しながら聞いていた。だが、コナン基工藤新一は、好奇心が抑えきれず平気で危ないことに首を突っ込む。そのざまがこれであるからどうしようもない。
好奇心波は児童なみである。
好奇心があり無謀で、どこか事件を楽しんでいるように見える。彼は事件が起こるとわくわくすると言っていた。人の忠告を聞かない彼に、彼のことについてなんとかしなければならないだろう。
「………コナンくん」
「なあに?」
「無理だけはしないでくださいね。みんな心配しますから」
「……うん」
「よし、じゃあもうそろそろ帰りましょうか。送りますよ」
「ボクなら1人で大丈夫だよ」
「子供が遠慮しないの」
無理やり手を繋いで歩き出すと、コナンはあわあわしながら着いてくる。そんなコナンが面白くて肩を震わせる。
「……」
「ご、ごめんね、コナンくん」
コナンは大きな目を瞬かせてニッコリと子供らしく笑い「あ、天月ねーちゃんが笑った」と言った。
私は驚きに何度か目を瞬かせてふっと笑った。
……
家に帰ってくるとカギが空いていて首を傾ける。
テレビのある部屋に入るとそこには、曽川がいて彼女は軽く手を上げる。
「こんにちは」
「一体次はなんの用ですか」
「今日は仕事のことについてなんだけど」
「いやです」
「もちろんあなたは拘らなくてもいいわよ。
ほら私が仕事へ行っている間、神社を留守番してくれる人がいなくて。だからあなたにお願いしようかと思って。もちろんお金はだすわよ?3万でいいかしら」
「はい、もちろんです!」
「じゃあ再来週の木曜日から3日間頼んだわよ」
曽川はニコリと笑った。