第4章 大都会暗号マップ事件
「ちょっと証言するだけって、いってたのに……」
(しかたないよ、蘭……)
ポンポンとサッカーボールを、頭を使って弾ませているコナン。
(おっちゃんは、殺された根岸って人と前日までいっしょにいたんだ……、警察にとって、こんなに貴重な承認はなかなかいないからな……)
コナンはどこかワクワク気にニヤニヤと頬を緩ませる。
(ククク……
いったいどんな事件なんだ? おっちゃん、早く来て聞かせてくれよ!!)
そしてニカッとわらい––
(クーーー、まちきれねーぜ♡)
そんなコナンの様子を偶然目にした恵理香は、嫌な予感。と苦笑いして背を逸らす。
「ご、5億円!?」
所轄所の部屋の中、小五郎の声が響いた。
「そうだ焼死した根岸正樹さんには、5億円の生命保険がかけられていたんだよ……」
「で、でも、おかしいじゃないですか!?」
目暮の言葉に小五郎が反論する。
「それだけ巨額の保険金の受取人が、なんでただの友人でしかないあなたなんですか? 安部豊さん!!!」
安部豊は微笑んでいる。
「しかも、あなたは私に依頼して、彼を尾行させた」
小五郎は安部豊に指を指す。
「フ……
ゲームだったんですよ」
「なにい!!?」
「私と彼は、大学から20年らいのつきあいなんですが……ある日、酒を飲んでいた時彼が……」
「オレ達ももう42歳だ……、もう若くない
ひとつどちらが長く生きるか賭けてみないか?」
「へー、おもしろそうじゃないか……」
「5億円でどうだ?」
「それで彼のさそいにのって……」
「それでお互い5億円の生命保険に……」
「まさか3ヶ月で勝負がつくとは、思いませんでしたけどね……」
「じゃあ、なぜ、毛利君に尾行の依頼を?」
「たいした理由じゃないんですがね……
最近、彼に相談を受けたんですよ…,(
)「オレは誰かに狙われている…。 もうすぐ殺される」)
「こ、殺される!?」
「ええ……」
「最初は、ただの冗談だと思ったんですが…
ちょっと態度が普通じゃなかったもので…
念のために、三日間だけ彼を調査してもらったんですよ… ねえ、毛利さん?」
「ぐっ……」
「では、私は仕事があるのでこのへんで、これでも小さな会社の社長なんで、結構忙しいんです… 彼を殺した犯人… 早く見つかるといいですね…」
「あ、ああ……」