第5章 裏切りの代償 ⚠
「主人公、、、」
強く握られた手は熱く、お互いが生きているんだと実感した
触れたことのある人にしかわからない
死人のあのゾッとする冷たさ
死体の山に隠れて逃げたときに、全身で感じた絶望的な恐怖の冷たさ
いつかは自分も、あの冷たいただの肉の塊になるのだと、、、、
夜中に何度うなされただろう
フレバンスの悲劇以来、おれは後ろばかり向いて歩いてきた
前を向いても、死への絶望への道しかなかったから
後ろを向けば家族や友人の死、、、暴れ出したいほどの悲しみと一緒に、昔の幸せだったときの思い出があった
だから後ろばかり向いて、先にある物の全てを呪った
でも、、、
主人公と出会った
おれの前にできた道はもう、真っ黒に塗り潰された死への道じゃない
主人公によって作られた新たな道は、輝くほど真っ白な未来への道だ
そろそろ、前を向いて歩かなきゃいけない
いつもみたいに涙を拭ってやりたいのに、まだ体がうまく動かせない
だから、ローは主人公の手を強く握り返した
まるでそれが、返事のように
神様なんて、もう信じてねェ、、、
あれほど信仰を捧げた両親やラミ、友やシスターを慈悲の欠片もなく死への扉に導いたのは神自身だ
悪いことをすれば、必ず神からの報いがある、、、そう信じてきた
あんな残虐な方法で大切な人達を死に追いやった神、、、彼らが一体どんな過ちを犯したというのだ
何が、神だ、、、、、
けれど、主人公は信じている
本物の天使がいたらこんなのだろう、、、
強く純粋で汚れなき存在
主人公はおれの、生への唯一の希望だ
主人公を好きだと言ったが、これはそんな簡単な気持ちじゃねェ
誰にも渡さねェ、、、