第4章 束の間の幸せ
「やっぱり、妹位しか見られてないな〜」
主人公はがっくりと肩を落とす
主人公にとっても、ローはいつの間にか大切な存在になっていた
(だから、お前も頑張れっ!)
こないだ、森でいじめっ子から守ってくれたのも嬉しかったけど、あの時言われた言葉は本当に嬉しかった
無力な自分を認め励ましてくれた、優しいロー
ローのことが好き、、、これって、初恋っていうのかな
ローのことが大切で、誰より幸せになってほしい
でも、その未来に自分が一緒に、、、なんて思う気持ちはさらさらなく、ただローが幸せなら何でもいい
こんな気持ちをなんて呼ぶんだろ、、
よくわかんないや
ぼんやり悩んでいると、良い匂いがしてきた
「持ってきたぜ。」
「あ、ありがとう!」
びっくりしてあたふたし過ぎて、主人公は思わずイスから転げ落ちそうになった
「なに慌ててるんだ?変なやつ。」
ニシシとローが笑った
ローが笑うだけで幸せな気持ちなんだから重症だ
トレイの上には、湯気を出して良い香りを漂わせるシナモンティーと、お皿に美しく並べられたクッキーがあった
ローって、こういうとこも几帳面だよね
ついつい、笑みがこぼれる
きっちり時間を計っていたのか、ローが時計を見てから紅茶を注いでくれる
シナモンの香りが部屋中に溢れ、鼻腔が擽られる
クッキーをサクサクと頬張りながら、注ぎたてのシナモンティーを飲む
クッキーはローと昨日一緒に手作りしたものだ
ローはお菓子作りも器用だった
甘さ控えめでバターがとっても香ばしい
お店レベル、いやそれ以上に美味しくて主人公の口から思わずため息が漏れる
「あ〜美味しい〜。幸せ〜。」
ローもリラックスしてるのだろう
彼もとても表情が柔らかく、優しい目をしている
出会った頃はあんなに険しい顔だったのに、、、
ここでの生活が、少しでもローの気持ちを解せれているのなら、よかった、、と、主人公は心から思った