第4章 束の間の幸せ
「なぁ、あいつらが言ってたことって本当か?」
歩きながら聞いてみた
繋いだままの手がビクリとなる
立ち止まった主人公は、小さくコクリと頷いた
「よかったらさ、お前の事も教えてくれよ。」
主人公自身の事を詳しく聞いたことは、無かった
知りたいと思った
何故、主人公がこんなに悲しそうな顔をするのか、、、何故村人に嫌われているのか、、、
主人公は、ゆっくりと1年前のことを話し始めた
リリスが、この島に流れ着いた事から始まり、、、
島で自分を出産した事
母が富豪の病気を治し、色々な患者がくるようになった事
謝礼金目当てになってしまった村人の事
ウェズンという男が、島に流れ着いた事
主人公がウェズンと仲良くなったが、程なくして病気が村に流行ってしまった事
原因となったウェズンが村から、残酷に追い出された事
それが原因で、村人が自分達に冷たくなった事
ポツリポツリ、時折つっかえながら全てを話終わった後、よほど気力がいる事だったのか、、、主人公は疲れたように小さく息を吐いた
その姿がいつにも増して、小さく見えた
「な、なんだよ、それ!主人公もリリスも全然悪くねェじゃん!!」
ローはあまりにも理不尽な村人の態度に声を荒げた
自分が与り知らぬ理由で蔑まれ恐れられるのが、どれだけ心を傷つけられることか、ローは知りすぎているほど知っている
こいつも、そんな辛いことがあったのか、、、
だから、ふとした瞬間にローがドキリとするぐらい、主人公は大人びた悲しげな表情をするのだ
しかし、主人公は首を横に振った
「私ね、、、何もできなかったの。」
主人公が小さい声で呟いた
その表情は、ローがドキリとするあの大人びた表情だった